Media Clip
♪ 「教育音楽 中学・高校版」(2007年4月号) New*Books 書籍欄 P.82 破壊と再生はワーグナーから いまを生きつづけるオペラ
オペラって何だろう?見に行きたいけれど、知識がなくてなかなか足を運べない。そんな思いを抱いているかたに、オペラの基本から教えてくれるオペラ・ガイド。
ワーグナー作品のあらすじとエピソードをわかりやすく、そして親しみやすく解説。巻末にはワーグナーのおすすめベスト・ディスクが紹介されている。
♪ 「電通報」(2007年3月19日号) 新刊フレーズ欄 P.8 『破壊と再生はワーグナーから』(藏田雅之著・フェリス女学院大学・735円)
一般的には分かりづらいオペラ。時代がかった物語、マイクなし、あの独特の声…伝統の一方で変遷しつつあるオペラを楽しむ書。
♪ 「音楽の友」(2007年3月号) P.19 「破壊と再生はワーグナーから」藏田雅之著(フェリス女学院大学 735円)
ワーグナーに多少なりとも関心を持つ人なら、この「破壊と再生」という言葉になんとなく納得するものを感じるだろう。だが、ワーグナーがいつごろの作品から、どんな破壊を始めたのか、再生はいつなのかを具体的に考えると、そう簡単には答えは出てこないようである。この書は第1章からいきなりこの論点に入るものではなく、クラシック音楽はおもしろいものかどうか、心に響くのはどんな時かなど音楽の本質に触れるところから説き始め、次にオペラとは何かを説明する。
第2章になってワーグナーの作品が登場して、1976年ピエール・ブーレーズとバトリス・シェローによる《ニーベルングの指環》の新演出上演が音楽史に残るような大事件、大スキャンダルになったいきさつに入る。当時多くの関係者、ファンが伝統と血縁の流れのなかで美しく保ってきた芸術がこの新演出で著しく汚されたと思い、破壊でありパロディでしかないと考え、悲惨な舞台上演になったというのである。
それまでワーグナーの作品が妨害を受けたこともあった。《タンホイザー》のパリ上演で第2幕のバレエを導入しなかったための公演妨害などの一方、《さまよえるオランダ人》のように文学、演劇も含め音楽との台本の一体化という総合芸術を生み出したものもある。
ワーグナーの一生は彼の行動のひとつを拾ってみるだけでも、作品をめぐる時代の流れ、宗教上の動きなど「破壊と再生」が語りかけてくれる。最近のオペラは驚くような演出が現われ、ここまでどうして変化してきたのか考えるとくたびれるものさえある。なかにはほっとするような演出のものもあり、聴いていて、また見ていて温かさを感じるものもある。テノール歌手として幅広くステージをこなしてきた著者が著したこの書は、ワーグナー中心にオペラの本質と、特に最近の動向の中から「いまを生きつづけるオペラ」も思わせてくれるものを持っている。(栗田晃穂)
♪ 「ぶらあぼ」(2007年2月号) BOOKS Information クラシック新刊書籍情報欄 P.163
破壊と再生はワーグナーから いまを生きつづけるオペラ ここのところオペラ上演は革命つづきだという。そしてその革命には、昔も今もワーグナーという作曲家の存在が.....。読みはじめたら止まらないオペラのガイドなんて、ほんとうにあるの? 藏田雅之著 フェリス女学院大学 700円(税別)
♪ 「タウンニュース泉区版」(2007年2月15日号) プレゼント欄
フェリス女学院大学が刊行 オペラを身近に感じる一冊(近づき難い「オペラ」をガイドする)
フェリス女学院大学(本間慎学長)は、同大学の学びの内容、レベルを実感してもらおうと、新書フェリス・ブック第11号「破壊と再生はワーグナーから いまを行きつづけるオペラ(藏田雅之著)」をこのほど刊行した。 同書を本紙読者5名様にプレゼント。
時代がかったストーリーやアリアや合唱など、普段、縁遠い「オペラの世界」を分かりやすく解説した一冊。大きな影響を与えた作曲家ワーグナーの人生を通し、オペラの歴史を紐解く。
♪ 「月刊ピアノ」(2007年2月号)<<破壊と再生はワーグナーから いまを生きつづけるオペラ≫
破壊と再生はワーグナーから いまを生きつづけるオペラ オペラ初心者の高校生にオススメの1冊 クラシック・ブームの波にのってオペラはどう?本書では、フェリス女学院大学の藏田雅之教授が、ワーグナーと彼の書いた”楽劇”を楽しく紹介。小難しいと思っていたオペラにムクムクと興味がわいてくる。
♪ 「ムジカノーヴァ」(2007年2月号) BOOK 新刊書籍欄 P.31
破壊と再生はワーグナーから いまを生きつづけるオペラ 藏田雅之著 ※40作以上のオペラに出演してきた著者が綴る、オペラガイド。留学時代に経験したいくつかの旅を織り交ぜ、音楽を志す高校生を対象とし、オペラの世界を判りやすく紹介している。劇場でオペラを体感する素晴らしさを存分に綴っている。巻末には「ワーグナーのおすすめベストディスク」付。フェリス女学院大学 新書判 206ページ 定価(本体700円+税)
♪ オペラ モーツァルト劇場/<<アポロンとヒュアキントス≫(「音楽の友9月号」Concert Review欄 P.156)
羊飼いに変身した太陽神アポロは、スパルタの王子ヒュアキントスと友情を結び、王女メリアに求婚するが、西風ゼピュロスが嫉妬し、事件がおきる、というギリシャ神話に基づくモーツァルト11歳のオペラ。(中略)三輪えり花による演出・美術は、中央のオーケストラ(弦7、オーボエ2、ホルン2、チェンバロ)をはさむように金6、銀4本の円柱を立て、その前面と、1段高い奥がドラマの舞台。歌手陣は総じて男声が良く、なかでも張りのある美声、思いの深さを示した父王オエパルス役の蔵田雅之、また、途中で殺される王子ヒュアキントス役の小貫岩夫もいい。(中略)250年祭のなかでも光った公演。7月1日・浜離宮朝日ホール (三善清達評)
♪ モーツァルト劇場=モーツァルト/オペラ「アポロンとヒュアキントス」(「音楽現代9月号」コンサート・クリティーク 演奏会評 オペラ・声楽・合唱欄P.187)
モーツァルト生誕記念の年に、モーツァルト劇場は、彼の最初のオペラを上演した。(中略)音楽的にもよく練られた総監督・高橋英郎の訳、三輪えり子の率直な演出、そしてソリストの熱演が物語の微妙な綾まで伝えた。(中略)その音楽を11歳のモーツァルトに依頼したとは驚きだ。簡易なステージの中で歌手たちはこの日、作曲家の実年齢を驚くほど打ち消し磨きを掛けた。(中略)父にして王役・蔵田雅之の歌も王の威厳より親としての情緒にあふれ、温かみある真っ直ぐ伸びた声質が情愛の深さを表して巧み。… (宮沢昭男評)
♪ モーツァルト≪不思議の国のアリス≫(「Mozartizde11月号」P.3 )
実は、このオペラを見る前に、小さい頃に読んだ「不思議な国のアリス」のキャロルの原作をもう一度読み直しました。そして、今回のオペラのストーリーが原作にかなり忠実であることに気がつきました。子供も大人も一緒になって楽しめるという意味ではこの原作は貴重ですね。(中略)一番印象的だったキャラクターは誰かって?誰だと思いますか?実は藏田さん演じる帽子屋さんです。あの何ともとぼけた感じが何とも言えず、夢の中にまででてきてしまいました。(村岡亮評)
♪ モーツァルト≪愛の女庭師≫(「音楽の友 2004.12号」P.206 オペラ欄)
モーツァルト18歳、1775年の作品を、高橋英郎総監督のモーツァルト劇場が高水準で日本初演、それも信条通りの訳詞上演で成功した。第一幕は7人の登場人物がそれぞれの思いを歌うアリアでつなぐ感じで、ドラマとしての大きな筋が見えにくいが(台本はカルツァビージが通説、異説もある)、第2幕で市長の姪アルミンダの結婚相手のベルフィオーレ伯爵が、恋人であった侯爵令嬢ヴィオランテを殺した容疑が伝えられ、窮地にたったその伯爵(布施雅也)を、殺されたはずのヴィオランテ、今は女庭師に身をやつしているサンドリーナ(赤星啓子)があたりから生き生きとしてくる。また暗い洞窟でサンドリーナを巡っての人違いなども、、≪フィガロの結婚≫の最後を思わせて秀逸。さらに第3幕でともに狂ったサンドリーナと伯爵が交わす二重唱は、モーツアルト独特の美しさだ。また前記の2人をはじめ品田昭子、菅原章代(ズボン役)、加藤千春、宮本益光らの若手が、市長役のヴェテラン蔵田雅之を中心にソロ、アンサンブルと大健闘したことは立派で、初演の栄とともに、若手を選ぶ的確な目にも感心した。大井剛史指揮のオケ、合唱も健闘、松本祐子の要を得た演出もいい。10月24日・新国立劇場<中> ●三善清達
♪ [蔵田雅之テノール・リサイタル」
● 熱い思い、冴えわたるドイツ語
近年、若手オペラ歌手の活躍が目覚しい。…そのうちの一人がテノールの蔵田雅之である。ちょうど、二年前、「ヴェニスに死す」にて、独白(英語)による迫真の演技で主役を果たし、…直後「タンホイザー」に出演。今度は彼の抜き出たドイツ語に注目した。… (宮沢昭男評)
♪ 東京室内歌劇場創立三十周年特別公演
「ヴェニスに死す」
●…蔵田雅之、勝部太も息をのませる名唱、名演技。…(畑中良輔評 朝日新聞)
●..成功の鍵は蔵田の体当たりの演技にあった。…(白石美雪評 日本経済新聞)
●…その極致を明らかにして、第一に若杉弘指揮、鵜山仁演出、堀内充振付があった。これに応え、アッシェンバッハ役蔵田雅之、旅行者など勝部太も卓絶した。とりわけ、旅立ちから死ぬまでいわば長大な独白をうたい続ける蔵田は、鬼気迫る演唱、演技といって過言ではない。…(小山晃評 音楽の友)
●…主役の小説家アッシェンバッハを演じた蔵田雅之の熱演も公演を成功に導いた大きな要因といえるだろう。熟れた英語の発音と節度を保った歌唱によって美しい少年への憧れを嫌味なく表現し、そこに老いることへの恐れをにじませる。… (岡本 稔評 読売新聞)
●…歌手ではアッシェンバッハ役の蔵田雅之が。特に高音部で歌唱の域を越えた言語的な表現力を要求されるブリテン特有の語法をよくこなしていた。…(山之内英明評 週刊オン・ステージ新聞)
●…老作家のアッシェンバッハ役をテノール蔵田雅之が終始、力演した。…(金窪周作評 神奈川新聞)
♪ オペラ 「忠臣蔵」 <三枝成彰作>
●凄みにじむ断末魔のアリア
討ち入り場面を上野介(蔵田雅之)がテノールで熱唱(写真)
…脚本に島田雅彦、演出にジャーマン・ニューシネマの旗手ウェルナー・ヘルツォーク、美術に国際的に活躍する石岡映子ら当代気鋭の才能をつぎ込んだ。…凄みがにじむ吉良上野介の断末魔のアリアがテノールの振り絞るような声で歌われるなど、面白い趣向も。… (日本経済新聞)
♪ 以下、編集中です。by 蔵田あんず